舌苔とドライマウスと口臭

舌苔と口臭~ドライマウスによる影響




  1. ドライマウスになると、唾液が減ります。
  2. だ液が減ると、舌苔が増えます。
  3. 舌苔が増えると、口臭が強くなります。


ドライマウスになると、だ液が少なくなり、口腔環境は悪化します。
口の中の汚れが多くなり、舌苔の量が増えます。

舌苔からは、硫化水素という、揮発性硫黄化合物が発生します。
揮発性硫黄化物(きはつせいいおうかごうぶつ=VSC)

揮発性硫黄化合物(きはつせい・いおうかごうぶつ)は、生ゴミのような臭、卵や野菜が腐ったような臭い、魚が腐ったような臭いを特徴としています。

つまり、まわりの人が顔をそむけるような悪臭が、口から出てくるわけです。
ドライマウスになった人の多くが、口臭のトラブルに悩んでいます。

また、分厚くなった舌苔は、舌表面の味蕾(みらい)をブロックし、味覚異常の原因にもなります。

ドライマウス


ドライマウス=口腔乾燥症とは




ドライマウスとは、唾液(だえき)の分泌が減少して、慢性的に口の中が乾いた状態になることです。
正式には、 「口腔乾燥症:こうくうかんせんしょう」 と呼ばれています。


ドライマウスが慢性化すると、舌の表面がひび割れたり、舌や口の中の粘膜が傷ついて、痛みが止まらなくなったり、発音しにくい、喋りづらい、食べものが飲み込みにくい、味が感じにくいなどのさまざまな支障が生じます。


ドライマウスが及ぼす影響


唾液(だえき)には、抗菌作用や自浄作用など口の健康を守る働きがあるので、不足すると

  • むし歯や歯周病や口内炎にかかりやすくなる
  • 汚れが舌に付着する舌苔 (ぜったい)が増える
  • 口臭が増える
  • 味覚障害を起こす


等、健康に大きな影響を及ぼすことにつながります。


ドライマウスの自覚症状





・口の中が乾く
・口の中がねばつく
・唾液が出にくい
・水をよく飲む
・発音しにくい・話しにくい
・水分の少ない食べ物が食べにくい
・美味しく感じない
・舌が痛い
・口臭が気になる
・寝ていると口がからからになる
・入れ歯が合わなくなる
・入れ歯で口の中が傷つきやすい
・虫歯や歯周病になったり、悪化する


ドライマウスのおもな原因




  • 更年期
  • 加齢
  • ストレス
  • 生活習慣
  • 病気
  • 治療の影響
  • 薬の副作用
  • シェーグレン症候群

更年期によるドライマウス


女性に多くみられる、ドライマウスです。
更年期特有の自律神経の乱れから、だ液の分泌量が急速に減ります。

ドライマウスは、50代以降の更年期の女性に、圧倒的に多くみられます。

加齢によるドライマウス



年を取ると、身体機能が衰え、唾液(だ液)の分泌機能も低下します。
口の周りの筋肉や歯もおとろえ、咀嚼力(そしゃくりょく=食べ物をかむ力)や、咀嚼回数が減ることで、だ液の分泌量が減ります。
口で呼吸をしたり、軟らかい物ばかりを食べることで、あご周辺の筋力が低下することもあります。

ストレスによるドライマウス


ストレスや緊張が大きいと、自律神経の交感神経が強く働き、だ液の分泌が抑制されます。
20代・30代・40代の、働く女性のドライマウスは、ストレスがひとつの要因と考えられます。

生活習慣によるドライマウス



不規則な生活、噛まない食生活により、だ液の分泌が低下します。
飲酒や喫煙によっても唾液分泌が減少します。



病気によるドライマウス



糖尿病や甲状腺などの代謝障害…糖尿病や甲状腺などの病気が原因で、代謝障害が起こり、口腔内が乾燥します。



治療の影響によるドライマウス


例えば、がんの放射線治療で、だ液を分泌する組織が破壊されることもあります。



薬の副作用によるドライマウス



口が乾く副作用を生じる風邪薬や抗ヒスタミン剤、血圧降下剤、糖尿病・腎臓病などの治療薬、抗うつ剤、精神安定剤、睡眠薬、降圧剤などには、だ液の分泌量を減少させるものも多くあります。


シェーグレン症候群によるドライマウス


シェーグレン症候群のような、自己免疫疾患になると、涙やだ液の分泌量が極端に減少します。

唾液(だ液)の働き

唾液(だえき)の生理作用






唾液(だえき)の作用・働き
唾液の主な生理作用
  1. 再石灰化作用
  2. 粘膜保護作用
  3. 消化作用
  4. 抗菌作用
  5. 自浄作用
  6. pH緩衝作用

再石灰化作用


虫歯菌が出した酸や甘い酸性の飲食物などによって、歯のカルシウムやミネラルが溶け出します。
歯の表層付近が溶解する現象を、脱灰 (だっかい)と呼びます。
虫歯菌の発生する酸により、歯は、いつも少しずつ溶解しています。

一方、
唾液は、カルシウムやミネラルを歯に補給し、歯の再石灰化を促進し、痛んだ歯を修復します。
これを再石灰化作用といいます。


唾液には歯の成分であるハイドロキシ・アパタイトが含まれており、歯の表面を常に修復しています。
再石灰化作用が弱い人は、虫歯にかかりやすく、治りにくいといえます。


粘膜保護作用



唾液には、粘性タンパク質のムチンが含まれています。
ムチンは水分を多く含む分子構造しており、粘膜や食べ物を覆う作用があります。

粘膜の表面を覆ったムチンは、乾燥を抑え、口の中の粘膜を保護する効果があります。

ムチンは、口の中に付着している細菌を取り込み、集させ、菌塊とし、口内から排出する働きをしています。
また、食べ物を覆うと同時に、軟化し、滑らかにして嚥下しやすくします。

消化作用


唾液の中には、消化酵素のアミラーゼが含まれています。
アミラーゼは、糖質を分解し、体内に吸収しやすい状態にする酵素です。

「唾液アミラーゼ」は、プチアリン(α-アミラーゼ)と呼ばれ、炭水化物の中に含まれているデンプンを分解します。

分解されたデンプンは、腸粘膜で、速やかに吸収されます。


抗菌作用


人体で外に開いている部分(口、目、鼻など)には、外から浸入してくる細菌などを防ぐ役割をしている、生体防御機能が働いています。

口の場合、だ液に含まれるリゾチーム、ペルオキシダーゼ、ラクトフェリン、ムチンが、病原微生物の増殖を抑え、殺菌します。

リ ゾチームは、その役割をするもののひとつで、唾液だけでなく、涙、汗、リンパ腺、鼻粘液、肝臓、腸管など、生物体内に広く分布している、抗菌作用を持った酵素です。

リゾチームは、色々な細菌感染から生体を守り、生命維持に欠かせないものです。


自浄作用


だ液は、口の中の細菌や食物残渣(食べカス)を洗い流し、清潔に保ちます。 

だ液の分泌量が減ると、口腔内が汚れ、歯の表面や歯の間に付着したプラークは、虫歯や口臭の原因になります。


ファーストフードなど、あまり噛まなくてもよい食事が多くなると、唾液が十分に分泌されず、流れが悪くなります。



pH緩衝作用(ペーハーかんしょうさよう)


唾液(だえき)は、急激なpHの変化を防ぎ、一定に保ちます。
酸性の環境から歯を守る機能が、唾液の緩衝作用です。


緩衝とは、”対立する物の間にあって、それらの衝突をやわらげること”です。
化学的には 「酸や塩基を加えても、水素イオン濃度をほぼ一定に保つこと」となります。
つまり、pHをほぼ一定に保つ作用が、緩衝作用ということです。


 
歯は、体の中で最も硬い組織ですが、酸に弱いのが、欠点です。
歯は、甘い酸性の飲食物、細菌から発生する酸、乳酸、胃からの分泌液などにより、簡単に溶けてしまいます。

口の中は、通常は、phが6.8~7.0で、中性を保っています。
ph(ペー ハー)が、5.5以下の、酸性状態が長時間続くと、歯が溶けてムシ歯になります。  


飲食をすると、 の中は、すぐに酸性へと傾きますが、唾液の持つ、緩衝作用は、口の中をいち早く 中性に戻し、歯が溶けムシ歯になることを防いでくれます。

正常な唾液(だえき)なら、 飲食後、30分~40分程度で、もとのpH(ペー ハー)まで回復します。

ですので、ph(ペー ハー)が回復しないうちに間食を多くすると、酸性の状態から回復しないため、虫歯が発生しやすくなります。



味覚


味覚は、「甘味」・「酸味」・「塩味」・「苦味」・「うま味」といった5つの味を指します。
味覚の仕組みは、
  1. 食べ物に含まれる味物質が、唾液の中に溶け込む
  2. 舌の「味蕾(みらい)」と呼ばれる味覚受容器に届けられる
  3. 味を感じる

つまり、唾液がないと、食べ物の味は、味蕾に届かなくなります。
また、唾液の不足は、潤滑作用を無くしますし、舌がこすれて味蕾がなくなったり、舌炎を起こして味蕾が働かなくなったりもします。

つまり、唾液が足りないと、食べ物の本来の味が判らなくなるという“味覚障害”に陥ってしまうのです。
味覚障害と舌苔

 

円滑作用

そしゃくや飲み込みの補助作用をします。
口の中を湿らせ発音をスムーズにします。



唾液の特徴

成分 :水分 99 %以上、有機物(亜鉛含有タンパクなど) 0.4 ~ 0.5 %、無機物 0.1 ~ 0.3 %、ガス
1日分泌量 :1 ~ 1.5L (個人差大きく、体調による変動も大きい)
ph(ペーハー):pH6.3 ~ 6.8 (分泌が盛んになるとアルカリ性に傾く)
性質:粘稠不透明な液体
比重 :1.002 ~ 1.008

味覚障害と舌苔

味覚障害の種類


味覚は甘味、塩味、酸味、苦味、旨みの5要素からなります。

味覚を感じる器官は、味蕾みらいと呼ばれ、そのほとんどは、舌の表面の乳頭にゅうとう(糸状しじょう乳頭を除いた有郭ゆうかく乳頭、葉状ようじょう乳頭、茸状じじょう乳頭)という組織に存在します。
糸状乳頭(しじょうにゅうとう)と舌乳頭(ぜつにゅうとう)



味覚障害を大別すると
  • 味覚減退・味覚消失
  • 異味症
  • 自発性異常味覚
  • 解離性味覚障害
  • 悪味症

味覚減退・味覚消失

味の感じ方が鈍くなる。味を感じなくなる。

異味症

本当は甘いのに、苦く感じる等、本来とは違った味を感じる。

自発性異常味覚

口の中に何もないのに、苦味や渋みなどを感じる。

解離性味覚障害

ある特定の味(甘味など)が判らなくなる。

悪味症

何を食べても、まずく感じ、嫌になる。

味覚障害の原因


味覚障害は、もともとは中高年以降に多く発症します。
味覚に対する感度は、高齢になるほど、低下しますが、近年は、若年層にも、味覚機能の低下が見られます。


味覚障害の原因のNo1は亜鉛の不足です


亜鉛が不足すると、味蕾細胞の分化が停滞し、味覚センサーが鈍ることで、味覚に異常をきたします。 
亜鉛は体内合成が出来ない物質で、食物から摂取します。
食生活の乱れや、無理なダイエットが原因で、10~20代の子どもにまで、亜鉛不足が広まっています。


舌苔が原因の味覚障害が増えています


舌苔が増えすぎた結果の味覚障害


舌苔が増えすぎると、味蕾(みらい)の働きが衰え、味覚感度が鈍くなり、口臭も強くなります。
舌を適度に清掃する事で、味覚に対する感受性が高まります。

そして、美味しく感じる味が、濃度の高い濃い味のものから、濃度の低いうす味に変化し、塩分の過剰摂取も防げます。


舌苔を取りすぎた結果の味覚障害


近年の若年層に多いのは、口臭を気にするあまり、舌苔を取りすぎ、味蕾(みらい)を傷つけ、味覚障害になることです。

ある程度の舌苔は、口腔内の健康状態を維持するために必要なのですが、舌苔除去用のブラシを使い、ゴシゴシと取りすぎてしまうのです。
舌苔を取りすぎても、口臭は強くなります。

舌苔と口臭

簡単で安全な、舌苔取りの方法は?~BREO(ブレオ)~なめるプロテアーゼで舌苔が取れる

舌の苔(コケ)の取り方について~取って良い量と悪い量


舌苔には取って良い量と、取りすぎてはいけない量がある


舌苔は舌の健康を維持する上で、ある程度必要です。
舌苔を取りすぎた時に起こることは、大きく2つのパターンになります。

  1. 舌苔が無くなる・出来なくなる=無苔
  2. 取っても、取っても、すぐに舌苔が出来てしまう

舌苔が無くなる・出来なくなる=無苔


舌に苔が出来なくなるのは、主に、舌乳頭が委縮してしまう時です。

本来、残すべき舌苔すら取り除くために、ブラシ等を使い、物理的な方法で、舌の表面をこすると、繊細な舌乳頭は、簡単に傷つけられます。

  1. 苔が無くなると、保護するものがなくなり、細胞がむき出しになります。
  2. 血液が集中してくると、舌は鮮やかな赤やピンク色に見えるようになります。
  3. 舌が熱く感じるようになり、ストレスや緊張で唾液は不足し、熱により唾液の揮発(蒸発)が起こります。
  4. 口の中が乾燥すると、抑えられていた口臭が激しくなります。
  5. 舌の表面は、出血しやすくなり、舌のしびれが消えなくなったり、味覚を感知する味蕾(みらい)の機能が狂い、味覚障害を起こすこともあります。

最終的には、舌に苔が出来なくなります。


正常な舌乳頭の顕微鏡写真・拡大画像
正常な舌乳頭の顕微鏡写真
損傷した舌乳頭の顕微鏡写真・拡大画像
損傷した舌乳頭の顕微鏡写真

取っても取っても舌苔が出来てしまう

上とは、逆のパターンです。
必要以上に舌苔を取り除くと、生体の防御反応として、より早く新しい舌苔を作り、舌表面粘膜を保護しようとすると、考えられています。
一種の、修復作用ですね。
過剰な分厚い舌苔と言うのは、このような場合です。

舌の周辺にまで白い苔がびっしりとついており、正常な舌表面に赤い点状に見えていた味蕾細胞はまったく見ることができません。
当然、口臭も激しくなります。




舌をおおってしまった舌苔:厚白苔の画像写真
舌を覆った苔


味蕾(みらい)が見えないほど分厚い舌苔の画商写真
びっしりと張り付いた舌苔:厚白苔

正常な舌苔~画像写真付き

正常な舌苔=健康的な舌とは


良い舌苔の目安


舌の苔は、正常な場合には、舌の回りと尖端にはなく、舌先1センチくらいから奥に行くにしたがって、白い苔が全体に薄く均等についています。

健康的な舌の目安


健康的な舌の表面は、薄く白い舌苔の中に、点々と味蕾細胞が確認できます。
そして、透明感のある、白い舌苔を通して、うっすらとピンク色の舌体が見えます。

そのように見える時は、舌苔が一番良好な状態の時です。

ちなみに、綺麗なピンク色や鮮明な赤色の舌は、実は問題があります。
東洋医学では、「紅舌」と言って、状態のよくない舌の一種に、分類されます。

毎日変化する舌苔


じつは、舌苔の量は、一日の中でも変化します。
何故なら、舌の状態は、ストレスや他の臓器の生理活性によって変化するからです。

例えば、起床時や、疲れた時は、この白い舌苔の量は増加します。
そして、身体が活動し始め、生理機能が高まると、舌苔は正常な状態になります。




正常な舌と苔の状態の画像写真


健康的で正常な舌苔の画像写真
正常な舌苔

舌の苔(コケ)の取り方について~良い取り方・悪い取り方

舌苔(ぜったい)の取り方~良いやり方と悪いやり方


正常な舌苔は、口腔内の細菌や免疫力をバランスよく保ち、口腔内を健康的に保ちます。
舌苔は取ればいいってもんじゃないのです。

やってはいけない舌苔の取り方



一番良くないやり方は、舌苔を取ろうとして、舌を傷つけることです。

歯ブラシや、舌苔除去用のブラシや、ガーゼ等で、ごしごしと擦り(こすり)取るようなやり方、つまり、物理的な方法で、舌苔を除去する時に、舌を傷つける危険が大きくなります。

また、発泡剤入りの歯磨き粉や、合成界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)やアルコールが入った、口腔洗浄剤(マウスウォッシュ)等を、過度に使うことも、舌の粘膜を傷めることになります。


舌を傷つけるとどうなるの?


舌の粘膜や、舌乳頭(ぜつにゅうとう)を傷つけると、味覚を感知する機能=味蕾(みらい)が悪くなります。
★味蕾(みらい)とは、食べ物の味を感じる小さな器官です。人間の舌には約10,000個の味蕾があります。

舌をごしごしと、過剰に刺激する事で、舌の表面にある舌乳頭が長くなったり、損傷を受けたりして、より細菌が繁殖しやすい環境になる為、舌癌等の病気になる可能性も有ります。

舌は口の中で一番潤いを必要とする粘膜です。
舌苔を必要以上に取り除くと、、余計にだ液の分泌を減らしてしまうことになります。


正常な舌乳頭の顕微鏡写真・拡大画像
正常な舌乳頭の顕微鏡写真
損傷した舌乳頭の顕微鏡写真・拡大画像
損傷した舌乳頭の顕微鏡写真


舌苔の理想的な取り方

  1. 唾液(だえき)を使って舌苔を取る
  2. プロテアーゼを使って舌苔を取る

唾液(だえき)を使って舌苔を取る


食事時以外の唾液(だえき)は、サラサラしています。
自然なだ液を、出しながら、舌を上顎(あご)にこすりつけて洗うことが大切です。
だ液が足りないなら、水を使ってください。
使うのは、水です。
お茶やコーヒーや、ジュースはだめです。
水です。

こうして、口の中の自浄力を養うようにすれば、口臭も徐々に減っていきます。

だ液と舌苔の関係

プロテアーゼを使って舌苔を取る


高齢者になるほど、唾液の分泌力は低下し、口腔内の自浄作用は衰え、乾燥し、舌に付いた苔は驚くほどの量や厚みになることがあります。

こうなると、自分の力で適度な量の舌苔にすることは、不可能です。
舌苔を形成している蛋白質(たんぱくしつ)を分解し、はがれやすくしてくれるプロテアーゼが、もっともふさわしいのです。

プロテアーゼとは
プロテアーゼを使った高齢者の舌苔除去と口腔ケア



舌の苔(コケ)を取ることの是非について

舌の苔は取った方が良いのですか?



結論


  • 取って良い舌苔と、取らない方が良い舌苔がある
  • 良い取り方と、悪い取り方がある
  • 取って良い量と、取りすぎてはいけない量がある



考察




基本的に、口の中を清潔な状態に保つ作業の延長線上として、舌苔の掃除をする事は大事です。
ただし、舌の掃除は適度にすることが重要なのです。

舌苔にも存在する意味があります


適度な量と質の舌苔は、口腔内の細菌や免疫力を適切に維持し、正常な生体機能のバランスを保ちます。

つまり、舌苔は「取り過ぎても、ダメ!」と言うことです。

舌のざらざら(舌乳頭)が見えるくらいに、程良く、薄く、白い舌苔は、健康な状態です。
その程度の舌苔の量であれば、他人が不快になるほどの強い口臭にはなりません。

舌苔が厚くなると違和感、味覚異常を覚え、口臭に影響を与えます。

こんな感じです~舌に生える苔~【ぜったい】について(画像写真付き)


舌の苔(コケ)の取り方について~良い取り方・悪い取り方

唾液の不足と口腔内への影響

唾液(だ液)が減るとどんな問題が起きるのでしょうか?



だ液は、食べ物を消化して食べカスを洗い流したり、細菌が増えるのを防いでくれます。
口の中の粘膜を守り、清潔に保ってくれます。

だ液が減り、口の中が乾燥してくると、色々な問題が発生します。

夜間、睡眠中は細菌の増殖タイムです。
健康な人でも睡眠中は、だ液が減ります。

そこで、朝起きた時には、だ液の量は激減していて、細菌は増え、口の中がねばねばしています。
そして、体が活動し始めると、だ液を作るだ液腺が刺激され、だ液がたくさん分泌されてきます。

唾液(だ液)の働き


だ液と口臭


唾液(だえき)が少ないと、口臭が強くなります。

だ液が減ると、食べた物を消化する力や抗菌力が下がってしまいます。
すると、口の中に残った食べカスが菌の働きで発酵し、不快な臭気を発生します。

だ液と口腔感染症


また、だ液が減少すると、口の中のさまざまな細菌が繁殖して、虫歯、歯周病など、口の中の感染症に直結していくことになります。

だ液と舌苔


唾液(だえき)が減り、口腔内の水分が不足すると、舌の苔(こけ)が増えやすくなります。
舌苔(ぜったい)が増えると、悪臭が発生します。
揮発性硫黄化合物の発生

熱がある、疲労がたまっているなど体調が悪いときや、お酒を飲んだ翌日なども、口のなかの水分が足りなくなり、舌には苔(こけ)の元になる、細菌や食物残渣がたまりやすくなっていきます。

ドライマウス


口の中が乾燥した状態を"ドライマウス"と呼びます。
ドライマウスは、『口腔乾燥症(こうくうかんそうしょう)』とも呼びます。

ドライマウスはした舌のコケ悪化の一番の敵です。


ドライマウスの予防


ドライマウスの予防としては、規則正しい生活を送り、ストレスを少なくすることが大事です。
精神的な不安状態は、唾液の分泌を妨げます。

睡眠時間は、最低でも6時間を目安にし、自律神経のバランスを整えます。


唾液が減る原因、理由


唾液(だえき)が減少する時の3大原因は、

  1. 自律神経の異常
  2. 薬の副作用
  3. 噛む力の低下(口腔機能の低下)
  4. シェーグレン症候群
  5. 加齢
  6. 煙草(たばこ)

です。

自律神経の異常による唾液の減少


だ液の分泌は自律神経が担っているのですが、この神経は、不規則な生活、不摂生、ストレス、緊張、精神的不安があると、バランスを崩して、体の機能に影響を与えます。
また、女性ホルモンの減少が影響していることも考えられます。


薬剤の副作用


精神安定剤、抗うつ剤、鎮痛剤、降圧剤などの薬の服用は、体中の生理的分泌を抑制する作用があります。

当然、だ液の分泌も抑えられて、口が渇く原因になります。
充分な睡眠をとって体調を整えることが、唾液の分泌にとっても大切です。

噛む力の低下(口腔機能の低下)


現代の食事は、昔に比べ、簡単に食べられ、柔らかい物が増えています。
時間に追われ、忙しい現代人は、ゆっくり食事をする時間も減っています。

食べ物をかむ回数が減ると、唾液腺を刺激する回数も減ります。


シェーグレン症候群


シェーグレン症候群という病気は、膠原(こうげん)病の一種です。

自分の免疫細胞の攻撃によって、唾液腺や涙(るい)腺がダメージを受け、そのために、唾液や涙の分泌量が減少します。

口の中が乾く、ドライマウスや、眼が乾くドライアイという症状が特徴です。



煙草(たばこ)・お酒(アルコール)・カフェイン飲料


タバコの成分であるニコチンは、末梢(まっしょう)血管を収縮させる作用がありますので、だ液腺の活動を抑え、だ液の分泌を減少させます。さらに、タバコのニオイは口臭に直結します。

お酒は、カフェイン入りの飲料と同じで強い利尿作用がありますから、体から水分を失ってしまいます。
コーヒーや紅茶、緑茶などのカフェインやポリフェノールなどが入った飲み物も、一度にた量摂取することは避けてください。
利尿作用があるので、せっかくとった水分が、だ液分泌にまわらず、尿になって出てしまいます。

唾液の増やし方



  • 自律神経を整えること
    規則正しい生活を送り、ストレスを解消してゆったりとした時間を持ち、睡眠時間は6時間以上をキープすること
  • こまめに水分補給をすること
    一度に多量の水分を取っても、体内に吸収されず、尿や汗となり、身体の外に出てしまいます。
  • 唾液(だえき)の分泌を促しそうな食べ物を取ること
    梅干しやレモン、酢の物など酸っぱくて積極的に摂ること
  • 顎(あご)の運動をすること
    あごを上下左右に動かしたり、ガムをかむことで、だ液の分泌を促します。



はちみつ(蜂蜜)に含まれる健康成分

はちみつ(蜂蜜)に含まれる健康成分


オリゴ糖の効果


食欲不振 / コレステロール / 糖尿病 / 下痢 / 便秘 / 免疫力強化 / 過敏性腸症候群(IBS) 

果糖(フルクトース)の効果


血糖値の安定化 / 肝機能(肝臓) / 疲労回復 / 二日酔い 

ブドウ糖(グルコース)の効果


肝機能(肝臓) / 疲労回復 / 二日酔い  / 殺菌作用(過酸化水素を発生させる)

グルコン酸の効果


殺菌作用 / 整腸作用 

フラクトオリゴ糖の効果

肥満 / 便秘 / 動脈硬化 / 整腸作用 / 虫歯予防 

プロテアーゼの効果

消化促進・蛋白質(たんぱくしつ)の分解


ミネラルの効果

ハチミツには人間の健康維持に必要なミネラルがほとんど全て含まれています。
ナトリウム・リン・鉄・カルシウム・カリウム・マグネシウム・銅・亜鉛・マンガン

ビタミンの効果

ハチミツには約10種類のビタミンが含まれています。
ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・葉酸・ニコチン酸・パントテン酸・ビオチン・C・K・コリン

アミノ酸の効果

バリン・ロイシン・イソロイシン・アラニン・アルギニン・リジン・アスパラギン酸・グルタミン酸・プロリン・スレオニン・メチオニン・ヒスチジン・フェニルアラニン・チロシン・グリシン・セリン


ポリフェノールの効果

カフェ酸・p-クマル酸・フェルラ酸・ケンフェロール・クリシン・ケルセチン・p-ヒドロキシ安息香酸・バニリン酸・バニリン・シリングアルデヒド・ガランギン


有機酸と過酸化水素の効果


花園養蜂場によると、
「はちみつに含まれる有機酸(グルコン酸)と過酸化水素の強い殺菌力が、呼吸器細菌の増殖を抑える働きがある」とのことです。

エジプトのピラミッドから発掘されたという3000年以上も前のはちみつが全く変質しておらず、食べることができたという記録があることも、はちみつの殺菌力の凄さを証明しています。

プロテアーゼを使った高齢者の舌苔除去と口腔ケア~蜂蜜(はちみつ)編

蜂蜜(はちみつ)を使用した口腔ケアによる舌苔の除去


新潟県中条病院の看護師さんが取り組んだ、高齢患者の舌のコケ(舌苔:ぜったい)を取り除く為の実験結果です。

蜂蜜(はちみつ)の舌苔除去効果・殺菌効果・口臭予防


蜂蜜(はちみつ)に含まれるプロテアーゼのたんぱく分解作用が舌のコケをはがれやすくし、グルコン酸の殺菌作用が舌苔を形成しているバイオフィルム(細菌の集まり)を、退治してくれると考えられる。

実験にいたった経緯
当病棟A チームは、入院患者22名中、約半数が寝たきり度ランクC-2の患者である。
その中でも、自ら口腔ケアができず、連日、看護者が薬液2倍希釈オキシドールを使用し口腔ケアを行っている患者が多い。
しかし、患者のなかには認知症があるために、上手く開口ができず、口腔ケアが十分に行えないため、舌苔の付着が見られている患者が多い。
試行錯誤のうちに、認知症があり開口できない患者への口腔ケアで、蜂蜜(はちみつ)を使用することで、開口を促せたという先行文献を見つけることができた。

薬液を使用しなくても、はちみつを使用した口腔ケアで舌苔の除去・減少が図れるのではないかと考え、検証した。

はちみつを使用した口腔ケアによる舌苔の除去


蜂蜜を使用した舌コケ除去の実験


実験の目的:
はちみつを使用した口腔ケアにより、舌苔の除去・減少を図ることが出来るか?を確かめる。

実験方法:
対象者4名の舌苔に対し、蜂蜜(はちみつ)の塗布を行い、舌の状態の変化を見る。

実験結果:
はちみつの塗布を8回実施したところ、対象者4名ともに、舌苔の除去・減少が見られた。

結論:

  1. 蜂蜜は、舌苔の除去と減少に対し、効果がある。
  2. 蜂蜜によって、口腔内の湿潤を得ることが出来る。
  3. 蜂蜜を使用した口腔ケアは、認知症患者の味覚を刺激し、自然な開口を促し、無理のない口腔ケアが可能になる。

実験方法の詳細
寝たきりの認知症患者4名での実験
対象者=寝たきりで自ら口腔ケアできず、舌苔のある認知症の患者4名。

A :80歳代女性、脳梗塞、常時閉口している。気管切開、人工呼吸器装着中。胃瘻より経管栄養管理。

B :80歳代男性、脳梗塞、開口発語可能。IVH にて栄養管理。

C :80歳代男性、脳梗塞、開口発語可能。嚥下困難食を介助にて経口摂取している。

D :80歳代男性、脳梗塞、開口可能。IVH にて栄養管理。


実験方法の詳細

連日の2倍希釈オキシドールを使用した口腔ケアと併用し、舌苔の除去を目的としたはちみつの塗布を行う。

1回/週、原液のはちみつ約5g を綿棒に含ませ、舌に塗布する。
はちみつ塗布前後の舌の状態を評価基準に沿って評価する。


評価基準

評価0=舌苔なし
評価1=舌の半分に舌苔あり
評価2=舌の全体に舌苔あり
評価3=舌全体に舌苔が蓄積

実験結果の詳細

初回と最終の評価を比較すると4氏に共通して舌苔の改善が見られている。


A 氏は、常に閉口しており、口腔内は湿潤していたが、舌の中央部には舌苔の付着が見られていた。
ケア7回目までは、塗布前の評価2から塗布後評価1と舌苔の減少は図れたが、除去までには至らなかった。
8回目のケアでは、塗布前評価2から評価0となり、舌苔の除去ができた。

B 氏は開口状態であることが多く、舌苔付着、口腔内の乾燥だけでなく痰のこびりつき、付着物も見られた。
毎回のケアで口腔内の汚れが除去でき、湿潤も図れた。
ケア2回目は、塗布前の評価3であったが、ケアの回数を重ねるごとに評価は良くなっていった。
また、「甘いもの大好き」との言葉も聞かれ、はちみつを好み口腔ケア時には開口を促せた。
口腔粘膜を傷つけることなく痰のこびりつきや粘膜の付着物の除去もできた。

C 氏は開口状態であることが多いが経口摂取しているケースであり、口腔内の強度の乾燥はなかった。
毎回のケアで舌苔の除去が図れた。ケア2回目までは、はちみつ塗布前の評価2であったが、5回目からは塗布前評価1となった。
舌の乾燥が見られたが、はちみつ塗布により湿潤が図れた。
甘いものを好む方で、はちみつ塗布時には「もっとくれ」と口を開け催促する姿が見られた。

D 氏は、途中転棟されたため、ケアは5回実施した。
常時開口状態で、口腔内の乾燥、付着物、口臭のある方だった。
はちみつ塗布前の評価は2であったが、塗布により評価0となり、舌苔の除去が図れ湿潤、口臭の軽減もできた。
オキシドールによる口腔ケア時に比べると開口は良好であった。


考察

今回の研究対象者4名のうち3名は常時開口状態であるため、唾液の分泌が減少し、口腔内の自浄作用が減弱しており、口腔内の乾燥、汚染、舌苔の汚れが著しい状態であった。

また、認知症のため、口腔ケアが認知できず、ケアの際閉口してしまい口腔内清掃が十分に行えていなかった。
口腔内環境を整えるためには、粘膜、舌、歯のケアが必要であると考える。

口腔内は

「粘膜面は舌背に比べると、細菌を含む汚れの付着は少ない」と言われ「舌背は舌苔の付着により細菌の温床となりやすく嫌気性菌が増殖することで口臭の原因になるだけでなく、肺炎の原因にもなりうる」
と言われている。

対象者は残存歯が少ないため、舌苔に焦点を置き、その除去が必要と考え研究に取り組んだ。

舌苔は口腔内の細菌バランスを保つのに役立っているとも言われ、舌苔の清掃は週に1回が目安と言われている。

このため、連日の薬液を使用した口腔ケアと併用し、殺菌作用があると言われているはちみつを使用したケアを週1回行ってきた。
はちみつを使用した口腔ケアを実施したところ、対象者4名とも、はちみつ塗布後には舌苔の除去、減少が図れただけでなく、乾燥状態の口腔粘膜の湿潤も図れた。


また、認知症があり開口が認知できない対象は、はちみつの甘味が味覚を刺激したようで
薬液を使用した口腔ケア時よりも開口することができ、舌苔の除去と無理のない口腔ケアが可能となった。
花園養蜂場によると、「はちみつに含まれる有機酸と過酸化水素の強い殺菌力が、呼吸器細菌の増殖を抑える働きがある。」)と述べている。

エジプトのピラミッドから発掘されたという3000年以上も前のはちみつが全く変質しておらず、食べることができたという記録があることも、はちみつの殺菌力の凄さを証明している。

このような、はちみつの強い殺菌作用から、舌苔の除去、減少を図ることができたと考える。
また、はちみつを使った口腔ケアをすることで、乾燥していた口腔内が湿潤した。

口腔内に付着した粘調な痰や舌苔などは乾燥した状態で除去するのは困難である。
はちみつを使用することで乾燥したものが軟化し除去しやすくなった。
はちみつは保湿効果もあり、虫歯の原因菌であるミュータンス菌の繁殖を防ぐ効果があるため、塗布しても虫歯にはなりにくく口腔内の乾燥予防にも効果があると言える。

今回、舌苔の除去に取り組み、肉眼的に改善が見られた。
はちみつ塗布前後の細菌量の比較を行ったわけではないが、舌苔の除去、減少が図れたことや、口腔内の乾燥予防にも効果があること、認知症患者の開口を促すことができたことから、はちみつによる口腔ケアは有効であると言える。


パパイヤの栄養素と健康効果

パパイヤに含まれる主な栄養素の働き 

ビタミンA 髪の健康を保つ、夜盲症、視力の低下を防ぐ、肺・気管支などの呼吸器系統の病気の感染に対して抵抗力をつける、皮膚や粘膜を正常に保つ、生殖機能を維持します。
ビタミンB1 質を分解する酵素を助け、エネルギーに変えます。ビタミンB1が不足すると、糖質のエネルギー代謝が悪くなり、疲れやすくなったり、さらには手足のしびれ、むくみ、動悸などの症状がでます。
ビタミンC シミなどの原因であるメラニン色素の生成を抑える働きがありま す。さらに、ハリのある肌のためのコラーゲン生成に不可欠。ウィルスなどの病原菌が体内に侵入したときに闘う白血球の働きを助けます。
ビタミンE 別名「若返りのビタミン」と言われています。その抗酸化能力で老化の原因と考えられている過酸化脂質が作られるのを防いだり、自律神経に働きかけることで血行を良くします。
カルシウム カルシウムはミネラルの中でも最も多く体内に含まれており、骨や歯をつくっている栄養素です。
マグネシウム 酵素の働きを活性化し、筋肉の収縮を促すという生理作用により狭心症、心筋梗塞、不整脈、といった心臓病や高血圧を予防したり、神経の情報伝達にかかわり、神経の興奮を鎮める働きも知られています。
セレニウム 抗酸化作用はビタミンEの約500倍と言われ、ガンを予防する、動脈硬化が引き金となる心筋梗塞や脳卒中を予防する、血行障害や更年期障害を改善するなどの効果があると期待されています。過酸化脂質を分解するときに働く楮の重要な成分となり、活性酸素の害からからだを守る働きがあります。
β-カロテン 体内でビタミンAに変化してビタミンAの働きをします。また抗酸化物質として体が酸化されるのを防ぎ、生活習慣病を予防します。油に溶ける性質で、油で炒めたり、ゴマ和えにすると吸収されやすくなります。動脈硬化や心筋梗塞の予防に。
β-クリプトキサンチン 発がん性物質や活性酸素が正常な細胞を攻撃したときに、強力なバリアーの役割をはたし、攻撃から守ってくれます。粘膜の強化や抗酸化作用、癌への効果・効能が期待できます。
リコピン トマトに含まれていることで有名です。リコピンの抗酸化作用はβ-カロテンの約2倍にあたり、癌や動脈硬化の予防が期待できます。
ゼアキサンチン 活性酸素を消去する働きあります。紫外線などから網膜の酸化を防ぐため、視力低下、白内障、緑内障などの予防と改善に効果があると言われています。脂溶性成分で脂肪と一緒にとると効果的に吸収します。
ポリフェノール 体内に摂取、蓄積された悪玉のLDLコレステロールの酸化を阻害し、高血圧、動脈硬化および動脈硬化を原因とした脳血管障害、心臓病を予防します。またO-157にも効く優れた抗菌作用、抗腫瘍作用、虫歯菌の増殖を抑える作用、血糖値を下げて糖尿病を予防する作用などがあります。
ペクチン 植物の細胞壁の構成成分として、セルロース等他の成分と結合して、植物細胞をつなぎ合わせる「セメント」の働きをしている天然の多糖類です。整腸作用があり、下痢や便秘を予防する効果があります。また血液中のコレステロール、なかでも悪玉と呼ばれているLDLを下げる働きがあり、動脈硬化や心筋梗塞、糖尿病にもよい効果を上げるといわれ注目を集めています。
パントテン酸 体内ではコエンザイムAという補酵素の一部として働き、ビタミンB5とも言われています。他のビタミンB群同様に糖質・脂質・タンパク質の代謝に関わっています。副腎の機能を助け、抗ストレスの働きをしたり、善玉コレステロールを増やし心臓や血管の病気の予防に役立っています。
サポニン さまざまな生理活性作用があり、血管についたコレステロールを除去したり血中脂質を低減させたりする働きがあることが明らかになっています。体内で血栓をつくるもととなって動脈硬化を進める過酸化脂質の生成を抑制します。
ベンジルグルコシノレート 滋養強壮などの効能で知られているアンデス原産のマカという植物に含まれる有用成分で、滋養強壮や成長ホルモン分泌の促進、更年期障害の緩和などが挙げられます。また成長ホルモンの分泌を促進する作用がある為、積極的に摂取すればこれらの老化現象もある程度は予防できるのではないかと考えられています。
葉酸 ビタミンB群の仲間で、主な働きは赤血球の形成・成熟ですが、その他にも生体の組織形成や細胞の発育機能正常化などにも欠かせない栄養素です。タンパク質や核酸の合成に必要な成分で細胞分裂を活発にする働きがあります。
イソチオシアネート 抗菌、抗炎症作用があり、体内で痛みのもととなる「ヒスタミン」を分解し、痛みを緩和する作用がある為、腰痛、肩凝り、眼精疲労にも効果的と言われています。含有量は、ブロッコリーと同等、またはそれ以上とも。
スーパーオキシドジスムターゼ 体内で出来すぎてしまった活性酸素を除去する酵素です。活性酸素が過剰に生成されると、生活習慣病やガン、アトピーなどの他、シミやシワの原因ともなります。
カルパイン 細胞内タンパク質の切断により細胞や生体を調節する酵素です。その機能不全により筋ジストロフィーや胃腸疾患などを発症することが分かっています。
カロチノイド 野菜などの植物が持つ赤、橙、緑、黄色などの天然色素の総称、βカロチン、アルファカロチン、リコピン、ゼアキサンチン、ルティン、アスタキサンチンなどが代表的。抗酸化作用などが期待できます。

パパイン酵素=バイオ・ノーマライザー

BREO(ブレオ)~舌苔が取れるタブレット

BREO(ブレオ)とは


口臭で悩む人の原因の約 60%は、【舌苔 ( ぜったい )】と呼ばれる、舌に付着する汚れだと言われています。

BREO(ブレオ)は、江崎グリコ株式会社が、舌苔に着目して開発した商品です。
虫歯や歯周病だけではなく、舌のケアにも気を配ることを、新しい口臭エチケットの習慣として、忙しい人でも、無理なく簡単に舌の苔を取り除くことを可能にしました。

舌苔とアクチニジン

舌苔の主要成分は、舌にこびりついた、蛋白質(たんぱくしつ)です。
そして、タンパク質を栄養源にして、たくさんの細菌が繁殖し、口臭の元になる、ガスを発生させます。
舌苔の口臭の元:揮発性硫黄化合物
BREO(ブレオ)は、舌苔のタンパク質を舌からはがれやすくする、分解酵素(プロテアーゼ)の一種のアクチニジンを配合しています。

アクチニジンは、キウイフルーツだけが持っている、たんぱく質分解酵素です。
アクチニジン~キウイフルーツのプロテナーゼ

BREO(ブレオ)の特徴

  • アクチニジン配合(非加熱なので、酵素が生きています)で、舌にこびりついた蛋白質を分解します。
  • 3種の糖分を特殊加工し、タブレットの表面を舌ブラシのように、ザラザラにすることで、舌苔を取りやすくしています。(特許製法    特許第4722933号)
  • カテキン、米麹(こめこうじ)エキス他、6種類の潤い成分を配合し、タブレットをなめて溶かすことで、お口の乾燥を防ぎます。
  • ニオイを吸着する植物抽出物のミントを使ったマスキング効果で、息をきれいにします。
  • 機能だけでなく、味にもこだわりました。
    • ウォータリング成分を配合しているので、ひとくち目からフルーツのみずみずしさがお口いっぱいに広がります。
    • クリアミント、グレープミント、ピーチミント、グレープフルーツミント、レモン、グリーンアップルミント、オレンジミントは、どれもすっきりさわやかで、フルーティーな香りと味わいが楽しめる美味しさです。
  • BREO(ブレオ)は、いつでもどこでも、手軽に舌ケアができる口中ケア用タブレットです。

Amazon(アマゾン)でBREO(ブレオ)を見る

舌苔とは、舌についた汚れです。

歯に付着する歯垢と同様に、舌にも汚れが付着しています。

歯みがきだけでなく、舌磨きにも気を配ることが口臭の予防になります。

BREO(ブレオ)で舌磨き(したみがき)
さっと手早く舌みがき

口臭は、朝起きた時や、食事前に強くなります。

歯みがきに加え、朝の舌みがき習慣をはじめませんか?
朝から息イキと輝きましょうね!

BREO(ブレオ)は、舌の表面に付着した舌苔(ぜったい)を取り除くための、美味しさと機能を併せ持った口中清涼食品です。
起床時や、食事前の口臭に注意!
起床時や、食事前の口臭に注意!


手軽な口臭エチケットにBREO(ブレオ)
  • 朝の通勤、夕方の帰宅時の電車やバスの中
  • 会議、面接、合コン等、人と会う前
  • お腹がすいた時

手軽な口臭エチケットにBREO(ブレオ)
手軽な口臭エチケットにBREO(ブレオ)


BREO(ブレオ)は、噛まずに出来るだけ舌全体で舐めてください。

3種類の糖を配合した大粒のタブレットの表面は、ザラザラとして、舌の表面に付いた舌苔が落ちやすくなります。
舐めるだけで舌苔除去・BREO(ブレオ)
舐めるだけの舌苔除去


グリコ ブレオEX BREO EX 66g × 5個 口中ケアタブレット 歯科専売 (グリーンアップル)
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舌苔に住む細菌たち


舌苔・歯垢・歯周ポケットは細菌受け渡しのトライアングルです


舌苔・歯垢・歯周ポケットは唾液を介して、相互に影響しあいます。

つまり、 舌苔に住む細菌は、唾液を介して歯垢や歯周ポケットに細菌を供給するのです。
舌をいつも綺麗に掃除していると、歯への歯垢の付着は減少することが、確認されています。

また、反対に、歯周ポケットや歯垢の微生物が舌苔に吸着することも確認されており、舌苔と歯垢、歯周ポケットは微生物に関して、相互に渡し、渡される関係なのです。

歯周病治療~本当は怖い歯周病のお話

舌苔には歯周病の原因細菌がたくさんいます


歯周病の原因となる細菌は約20種類ありますが、その中でも、特に影響力の強い細菌は、3種類です。

red complex(レッドコンプレックス)と呼ばれています。

  1. タネレラ・フォーサイシア (Tannerella forsythia)
    ~歯周病原細菌の一つで、グラム陰性嫌気性菌
  2. トレポネーマ・デンティコラ(Treponema denticola)
    ~歯周病原細菌の一つで、スピロヘータの一種
  3. ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)
    ~グラム陰性短桿菌、偏性嫌気性、莢膜・線毛を有する歯周病原細菌

舌苔と歯垢からの歯科疾患病原性細菌検出の一致率



舌苔からの検出率:% 歯垢からの検出率:%
ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis) 16.3% 8.5%
タネレラ・フォーサイシア (Tannerella forsythia) 84.0% 68.9%
トレポネーマ・デンティコラ(Treponema denticola) 11.3% 38.7%
プレボテラインターメディア(Prevotella intermedia) 40.6% 18.9%
ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans) 50.9% 50.9%
ストレプトコッカス・ソブリナス(Streptococcus sobrinus) 7.5% 5.7%
ストレプトコッカス・サリバリス(Streptococcus salivarius) 100.0% 100.0%



  • プレボテラインターメディア(Prevotella intermedia)
    ~歯周病原細菌の一つである偏性嫌気性グラム陰性桿菌=妊娠性歯肉炎の患者からよく検出される
  • ストレプトコッカス ミュータンス(Streptococcus mutans)
    ~ミュータンス連鎖球菌=菌体内に保持する酵素群により、う蝕(虫歯)過程の反応を活性化させる
  • ストレプトコッカス・ソブリナス(Streptococcus sobrinus)
    ~ソブリナス連鎖球菌=う蝕(虫歯)に関連している
  • ストレプトコッカス・サリバリス(Streptococcus salivarius)
    ~唾液連鎖球菌=口腔内の唾液より分離された菌種。その病原性は時に心内膜炎を起こす。

ブロメライン~パイナップルのプロテアーゼ

ブロメライン(Bromelain)


ブロメラインはパイナップルの根から抽出される、植物性たんぱく質分解酵素です。
一般的に、医薬品や食品添加物やサプリメントに利用されています。

パパイン(パパイアのプロテアーゼ)やアクチニジン(キウイフルーツのプロテアーゼ)と同じ、システインプロテアーゼの仲間です。

経口摂取の際の、抗炎症作用があり、サイトカインや免疫の調節作用もあると報告されています。

蛋白(たんぱく)分解酵素であるブロメラインは、炎症巣ないし、その周囲に蓄積した壊死組織、変性蛋白、ポリペプチド等を分解して、炎症巣の微小循環を正常化し、抗炎症作用をえらる為、色々な医学的処置に使われています。

ウサギに実験的に作成した第3度火傷面に、ブロメライン軟膏5万単位/gを塗布した結果、良好な痂皮除去効果が認められています。

ウサギ及びブタの実験的火傷に、ブロメラインの粉末をペースト状にして用いたところ、局所に損傷を与えることなく、壊死組織を除去でき、また全身的な障害も認められませんでした。

医療とブロメライン


1. 外科・整形外科でのブロメラインの使用

骨折、捻挫、脱臼、打撲等の外傷並びに術後の炎症症状の緩解に用いられる。

2. 内科・呼吸器科でのブロメラインの使用

慢性気管支炎、気管支喘息に起こる喀痰喀出困難な場合に、喀痰の粘稠度を低下させて、喀痰の排出を容易にする。

3. 産婦人科でのブロメラインの使用
分娩時の会陰側切開、会陰裂傷及び産婦人科領域における、術後の炎症症状の改善に用いられる。

4. 耳鼻科でのブロメラインの使用
扁桃摘出や声帯ポリープ等、術後の炎症症状を改善する目的に使用される。

5. 肛門科でのブロメラインの使用
肛門疾患の術後の炎症症状の緩解に用いられる。

6. 泌尿器科でのブロメラインの使用
副睾丸炎や包茎手術、膀胱腫瘍の術後等、外陰部の手術に伴う局所の腫脹を改善する目的で使用される。

7. 口腔外科・歯科でのブロメラインの使用
口腔の外傷、術後及び智歯周囲炎等の炎症症状を改善する目的で使用される。

8. 眼科でのブロメラインの使用
白内障や角膜潰瘍等の手術後の炎症症状を改善する目的で使用される。

パパインのプロテアーゼと高齢者用の食品開発

パイナップルやパパイアが肉を軟らかくする


そのほか、イチジクやキウイフルーツも、硬い肉を軟らかくすることが出来ます。
それぞれの持つ、プロテアーゼが、その働きをしています。

噛まずに食べるソーセージとプロテアーゼ


パパインをイオン水に漬け込み、プロテアーゼの溶液を作ります。
そこに、2cm程度の大きさに刻んだソーセージを、96時間漬け込みます。

すると、色や形等、見た目は何も処理をしないソーセージと変わりませんが、中身はクリームチーズのように、なめらかで柔らかい状態になります。

これも、パパイアが持つプロテアーゼ=パパインが、ソーセージの蛋白質を、分解し、柔らかくするからです。
歯の無い高齢者でも、無理なく、美味しく食べることが出来ます。


プロテアーゼで柔らかくしたソーセージは、味も栄養価も変わりません。
プロテアーゼによって低子化されたペプチドは、その肉の本来のタンパク質よりも、消化性も高くなります。

こうした、プロテアーゼを使うことで、歯を失い噛むことが出来なくなった高齢者でも、肉などを、美味しく食べることが出来るようになります。

プロテアーゼを使った高齢者用の食品の開発が進んでいます。

おすすめのパパイア・プロテアーゼ=バイオ・ノーマライザー・タブレット

上皮細胞(じょうひさいぼう)

 上皮細胞(じょうひさいぼう)


 上皮細胞(じょうひさいぼう)とは、皮膚や粘膜などの、人の体の上皮組織を形成する細胞です。

  • 体表面を覆う「表皮」
  • 管腔臓器の粘膜を構成する「上皮(狭義)」
  • 外分泌腺を構成する「腺房細胞」
  • 内分泌腺を構成する「腺細胞」
などを総称した細胞のことです。

これら以外にも、肝細胞や尿細管上皮など、分泌や吸収機能を担う実質臓器の細胞も上皮に含められます。


糸状乳頭(しじょうにゅうとう)と舌乳頭(ぜつにゅうとう)

舌乳頭(ぜつにゅうとう)


舌の表面には、舌乳頭と呼ばれる、ざらざらした小さな突起が多数存在します。
食べ物の味を感知する器官である味蕾(みらい)は、この舌乳頭の部分に集まっています。

糸状乳頭(しじょうにゅうとう)は、 舌乳頭の一種です。
舌乳頭には4種類のタイプがあります。


糸状乳頭(しじょうにゅうとう: filiform papilla)

糸状乳頭(しじょうにゅうとう)の画像写真
糸状乳頭(しじょうにゅうとう)
糸状乳頭は、細くて角質化した先端を持つ舌乳頭で、肉眼で舌を見た時に、白くポツポツとして見える突起で、舌の表面の全体に存在します。

糸状乳頭は、舌の「ざらざら」の正体です。
食べ物を舐める時、ヤスリ のようにこそぎ取る役割を担っています。
糸状乳頭には味蕾は存在せず、基本的な味の感知には関係しません。

有郭乳頭(ゆうかくにゅうとう)

周囲をへこんだ溝に囲まれ、ちょうどお堀に囲まれた城郭のような、円台状の形の舌乳頭です。
舌の付け根(舌根)付近だけに、10個程度存在します。

有郭乳頭の突起の側面には、一個の突起あたり数百から千個という、多数の味蕾が存在しており、溝の部分に溜まった液(唾液などの分泌液や食餌由来の液体)に、溶け込んだ味覚物質を感知します。
溝にはエブネル腺という分泌腺が存在しており、そこからの分泌液によって溝の中身は洗い流され、味覚物質がいつまでも留まりつづけることがないようになっています。

葉状乳頭(ようじょうにゅうとう)

ひだ状の形態を持つ舌乳頭で、舌のふちの部分(舌縁)のうち、付け根に近い部分にだけ存在します。
葉状乳頭も突起の側面に味蕾を持ちますが、その数は有郭乳頭より遥かに少なく、一個の突起あたり十数個です。
葉状乳頭のひだの底にもエブネル腺が存在し、そこからの分泌液で洗い流されています。

茸状乳頭(じょうじょうにゅうとう)

糸状乳頭に似ていますが、角質化しておらず、肉眼では血管が透けて、先端が赤く見えます。
糸状乳頭と同様に舌上面の全体にわたって存在しますが、特に舌先側の表面に集中しています。
茸状乳頭の先端には通常、1〜数個の味蕾が存在しますが、これが失われた、味蕾を持たないものもしばしば見られます。

舌に生える苔~舌苔(ぜったい)について(画像写真付き)

舌苔(ぜったい)とは


歯に付着する汚れは、歯垢=プラークと呼びますが、
舌苔(ぜったい)とは、舌に付いた汚れです。
舌の表面が、白黄色から褐色に汚れた状態をいいます。

本当に苔が生えてるわけではありません。

舌苔の主な成分は、【蛋白質:たんぱくしつ】です。
微生物(細菌)に加え、剥離上皮、唾液成分などが凝集して、作られます。

そして、栄養豊富な舌苔には、また、たくさんの細菌が、 集まってきます。
代表的な細菌は、
  • 非病原性の口腔レンサ球菌
  • 齲蝕(虫歯)原性ミュータンスレンサ球菌
  • 歯周病原性細菌
また、舌苔が口臭の原因であることは広く知られています。
口腔由来の口臭~舌苔

歯周ポケットなど、口腔内の他の部位への、細菌の供給源にもなります。
歯周病と舌苔の相互作用

舌苔に存在する細菌は口だけではなく、身体全体の健康にも大きく影響します。

例えば、厚く積もった舌苔は、味を感じる味蕾(みらい)を覆い隠し、正常な味覚を狂わせます。

また、高齢者の場合には、舌苔の中の病原菌が器官から肺に入ると、誤嚥性(ごえんせい)肺炎の原因となります。
誤嚥性(ごえんせい)肺炎は、常に、高齢者の死亡原因の上位になっています。

舌苔は誰でも持っています


舌苔は、口腔疾患の有無や年齢・性別に関わらず誰の舌にもある物です。
つまり、健康なお口の持ち主の舌にも、絶対にあるのです。

また、適度な量の舌苔は、水分の保持と健全な細菌の層を築き、細胞や味蕾(みらい)を保護します。

ただし、悪化した舌苔は、口臭や味覚機能の低下、誤嚥性肺炎等の危険を招きます。
舌苔(ぜったい)と口臭

悪化した舌苔の画像写真


唾液量分泌不足による舌苔の画像写真
唾液量分泌不足による舌苔



口腔ケアの不足と加齢による舌苔の画像写真
口腔ケアの不足と加齢による舌苔

全身的疾患による舌苔の画像写真
全身的疾患による舌苔



舌苔の異常増加や悪化の原因


舌苔の異常増加や悪化の原因には
  • 唾液の分泌不足による口の渇き
  • 口呼吸による口腔内の乾燥
  • 風邪・インフルエンザ・睡眠不足等による免疫力の低下
  • 不完全な歯磨きによって残った食べカス
  • 喫煙
  • 加齢による免疫力の低下
  • 緊張やストレス
  • 全身的疾患(熱性疾患、糖尿病、シェーグレン症候群、自律神経失調症、十二指腸潰瘍)
  • 薬の副作用
があります。

舌苔の成分:原因となるもの


  1. 白血球・リンパ球・ブドウ球菌
  2. はがれ落ちた口の中の皮(上皮細胞:じょうひさいぼう)
    上皮細胞(じょうひさいぼう)
  3. 細菌・真菌(かび)=バイオフィルム
  4. 食べ物のカス(食物残渣:しょくもつざんさ)
  5. 唾液の成分
  6. 舌の表面にある、糸状乳頭(しじょうにゅうとう)という突起が長くなったもの=毛舌(もうぜつ)
    糸状乳頭(しじょうにゅうとう)
舌苔の構成成分の中で最も多いのが、口の中の粘膜から剥がれた上皮細胞です。
脱落した上皮細胞に、細菌が多数付着し、揮発性硫黄化物(VSC)を発生させ、激しい口臭となります。

揮発性硫黄化物(きはつせいいおうかごうぶつ=VSC)

アクチニジン~キウイフルーツのプロテアーゼ

アクチニジン=Actinidin


アクチニジンは、キウイフルーツ果実に含まれている、蛋白質(たんぱくしつ)分解酵素です。
蛋白質(たんぱくしつ)分解酵素のことを、『プロテアーゼ』と呼びます。

アクチニジンは、キウイフルーツの身よりも内果皮・外果皮に豊富に存在しています。
ゴールドキウイは、普通のグリーンキウイに比べ、アクチニジンの含有量が少なくなっています。

アクチニジンが蛋白質を分解すると


アクチニジンは、蛋白質を分解する、【消化酵素】ですから、胃の中にある食べ物のタンパク質の消化吸収を助け、胃腸を守り、胸やけや胃もたれを防いでくれます。

また、腸内の悪玉菌のエサとなっている異種タンパク質を分解・減少させてくれるので、腸の機能が低下するのを防ぎます。

さらに、善玉菌であるビフィズス菌の繁殖に必要な、オリゴ糖に似た糖質が含まれているので、整腸作用もあります。

肉を軟らかくしたければ、キウイの皮を乗せて、しばらく置いておきましょう。

システインプロテアーゼ


アクチニジン は、パパイアの未熟果から得られるパパイン、パイナップル果実に含まれるブロメライン、ショウガ根茎に含まれるショウガプロテアーゼ(GP)、コメに含まれるオリザイン 等と、 同じグループの、システインプロテアーゼ(チオールプロテアーゼ)に分類されます。

アクチニジンとゼラチン


アクチニジンは、たんぱく質を分解してしまうため、ゼラチンが固まりにくくなってしまいます。
フルーツゼリーにキウイを入れて作るなら、寒天(かんてん)を用います。


どうしてもゼラチンを使いたい場合は、キウイフルーツに熱を加えます。
すると、アクチニジンの作用が阻害され、固まります。

アクチニジンと乳製品


また、ヨーグルトにキウイを混ぜると、味が苦くなります。
これは、アクチニジンがたんぱく質を分解する過程で、苦みを発生させるからです。
乳製品とキウイを合わせる時には、食べる直前に合わせましょう。

パパイン~パパイアのプロテアーゼ

パパイン(papain)


パパインは、パパイア(パパイヤ)に含まれる、植物酵素です。

食物の3大栄養素は、蛋白質(たんぱくしつ)・ 炭水化物(糖質)・脂質(しぼう)です。

3大栄養素のそれぞれを分解する酵素が
  1. たんぱく質分解酵素「プロテアーゼ」
    4種類あるプロテアーゼの中の、システインプロテアーゼに分類されます
  2. 脂肪分解酵素「リパーゼ」
  3. 糖分分解酵素「アミラーゼ」
です。

驚くことに、パパインは、3つの分解酵素(消化酵素)のすべてを含んでいるのです。

パパイン酵素は、食品との相性も良く、肉料理などの高タンパク質の食品を食べる時、特に効果的に作用します。

また、皮脂等の頑固な汚れを取り除く衣料用洗剤や、油汚れによく効く食器洗剤として、有名ですし、古くは絹糸をなめしたり、革製品の軟化剤、柔軟剤に使用されています。

パパインが存在するのは、未成熟のパパイア=グリーンパパイアのみです 

 

ただし、パパインは、完熟したフルーツとしてのパパイアには、ほとんど、含まれていません。
缶詰のパパイアも、パパインはありません。

ですので、「パパイヤ果実がパパインを豊富に含む」というのは、大きな間違いです。



完熟パパイアの果汁は
キウイフルーツの15分の1以下、
パインアップルの20分の1程度の
プロテアーゼ活性を示すにすぎません。

つまり、舌苔の原因のたんぱく質を
分解してくれるほどの、プロテアーゼは
含んでいないということです。






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パパイアの未熟果は、沖縄などで野菜として販売されています。 
このグリーンパパイアの果皮に傷をつけると、白色の乳液状のものが流れ出ますが、この中に、食物酵素のパパインが豊富に含まれています。

食物酵素は、タンパク質の一種で、熱に弱い物質です。
ほとんどの食物酵素は42~48度で活性を失います。

南国の果物は、比較的、酵素活性温度が高く、キウイフルーツの場合、40℃から60℃の間でも酵素が活性します。
しかし、グリーンパパイヤに含まれるパパインは、なんと、100℃の温度でも酵素活性を失わないのです。
グリーンパパイヤに含まれるパパイン酵素は、医薬品指定されています。
つまり、医薬品として認められるほど効果が強力ということです。
そのため、医薬品外のサプリメントにパパインを含んで販売することは薬事法で禁じられています。

グリーンパパイヤをサラダなどにして直接摂取している沖縄の人たちも、
パパイヤを常食すると胃腸障害を起こすことを心得ており、多量に食べることはありません。


パパイン酵素が肌の老化角質(タンパク質)や、体臭の元を優しく分解するので、入浴剤や洗顔液には使用されていますね。

湯舟でマッサージするだけでお肌がツルツルになり、体臭を減らし皮膚を清潔にします。

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プロテアーゼを使った高齢者の舌苔除去と口腔ケア

舌苔と要介護の高齢者


舌苔(ぜったい)は、口腔内の脱落上皮細胞や連鎖球菌、ブドウ球菌、白血球、食べカス等の、たんぱく質を含む成分から出来ています。

介護が必要な高齢者の場合、どうしても口腔ケアがおろそかになり、結果として、多量の舌苔が出来たり、あるいは、口腔内の乾燥により、舌に強固に付着した舌苔が出来たりが多く見られます。

歯磨き、舌磨き等の、機械的清掃のみでの除去は、なかなか困難です。

特養や有料老人ホーム等の、高齢者介護施設での舌苔の除去は、健康やにおい環境を整えることに加え、細菌リザーバーとしての誤嚥性肺炎リスクの低下にも大きく影響します。

プロテアーゼによる舌苔の除去


千葉徳洲会病院での、プロテアーゼによる舌苔の除去取り組みを、紹介します。

高橋看護師は、担当する病棟の入院患者の中で、食べ物や飲み物を口から摂取できない方20人を対象に、プロテアーゼ含有粉末(ミント味)を使用した口腔ケアを試みました。

まず、対象の入院患者20人を、
水だけを使った口腔ケアと、プロテアーゼ含有粉末を使用した口腔ケアのグループに分けました。
口腔ケアの方法は、介護用スポンジ歯ブラシで5分を限度に7日間口の中を掃除します。

プロテアーゼ含有粉末はジェル状にして口腔内に塗布、30分経過してから、ぬぐい取りました。

両グループの、舌苔(ぜったい)の除去具合、口腔内細菌数を測定し効果を評価したところ、いずれもプロテアーゼ含有粉末使用群のほうが効果が高くなりました。

口腔ケアの時間も水使用群より40秒短くて済みました。

高橋看護師は、「痰(たん)や舌苔は、タンパク質を多く含むため、タンパク質分解酵素のプロテアーゼを使用することで、除去の効果が得られたと思います」と説明。

口臭の減少や口腔内の保湿効果、ミントの香りによるリラックス効果などを認め、患者さんのQOL(生活の質)向上につながったことも強調しました。

最後に「口腔ケアの時間も短縮し、効率的・効果的な口腔ケアを実施できるようになりました」と報告されました。

プロテアーゼを豊富に含む食べ物


  • パパイヤ
    果肉にパパインを含む。食肉の改質剤(軟化剤)としての利用も行われています。
  • パイナップル
    果肉にブロメラインを含むため、大量に食べると舌に痺れを感じさせます。
  • ショウガ
    根にショウガプロテアーゼを含む。牛乳の凝固剤に使われます。
  • イチジク(無花果)
    果肉にフィシンを含む。
  • キウイフルーツ
    果肉にアクチニジンを含む。
  • マイタケ
    マイタケプロテアーゼを含む。
  • 納豆菌
    ナットウキナーゼを含む。
パパイヤは「パパイン」というプロテアーゼを含んでいることが知られています。
丈夫なプロテアーゼですので、コンタクトレンズの洗浄液や肉を軟らかくする加工処理などに広く用いられています。

また、キウイフルーツもアクチニジンというプロテアーゼを含んでいますので、これらは胃もたれを防ぐための食後のデザートに最適ということになるでしょう。

パパイヤのパパイン 、パイナップルのブロメラインのほかにも、 キーウィフルーツにアクチニジン、イチジクにフィシン、メロンにククミシンなどのたんぱく質分解酵素が含まれています。
これらの果物を食べたときに、刺激を感じることがありますが、いずれも農薬とは全く関係ありません。 この中でも、特にパパインとブロメラインには突出した量のたんぱく質分解酵素が含まれいます。

  
  

プロテアーゼとは

プロテアーゼ

プロテアーゼとは、たんぱく質を分解する酵素のことです。
プロテアーゼは食品由来の成分であり、安全性は問題ありません。

たんぱく質は、タンパク質は20種類のアミノ酸がつながり合ったものです。
アミノ酸をつないでいる結合は「アミド結合」(-CO-NH-)と呼ばれます。
プロテアーゼは生体内の条件、つまりほぼ中性で温度が37度程度という穏和な条件下で、すっぱりとアミド結合を切断してしまいます。

体内に未消化のたんぱく質が残ることによって、血液がドロドロになったり、肥満、痛風の原因を引きおこす尿酸結晶ができやすくなります。

プロテアーゼは、肉や魚などの食べものからとり入れたタンパク質を、素早く分解・消化することで、いつま でも胃に負担をかけることなく、食後の胃もたれやムカつき、胸やけを防ぐ大切な役わりがあります。

プロテアーゼは、動物性タンパク質を食べる ことが多い現代人にとって必要不可欠な酵素です。

舌苔(ぜったい)はたんぱく質でできています


舌苔は舌の表面や、舌乳頭(舌の表面に多数ある小突起)の間に付着した細菌や、口の中からはがれ落ちた粘膜細胞、食べかすなどのかたまりで、たんぱく質を多く含みます。

つまり、プロテアーゼは、舌の上に手をつなぎ合って、しっかりとへばりついている、たんぱく質の繋がりを断ち切り、はがれやすくしてくれるわけです。

代表的な消化酵素を見てみましょう。
食事から取り入れたタンパク質をまず分解にかかるのは、「ペプシン」という326個のアミノ酸から成るプロテアーゼです。
ペプシンは胃液に含まれており、食べ物のタンパク質を見つけては切断して短いペプチド鎖に変えてしまいます。

パパイヤ、パイナップル、キウイフルーツ、イチジク、生姜(しょうが) 等は、プロテアーゼをたくさん含んでいるので、肉を軟らかくしてくれます。

プロテアーゼを豊富に含む食べ物